こんにちは。新潟県よろず支援拠点コーディネーターの早川芙美子です!
食品の商品開発支援を担当しています。よろしくお願いいたします。
さて、今回は「食品の包装資材と賞味期限の関係」について書いてみたいと思います。
パッケージに着手するとき、「商品のデザイン(見た目)はどうしたら良いですか?」という相談、よくあります。
「見た目をオシャレにすることで売れるのではいか?」と考える人が多いと感じています。ユーザーは商品そのものより、パッケージを見て購入判断する場合があるので、そのように思う人がいるのも理解できます。オシャレかどうかよりも、立案したコンセプトを知らせるために、視覚で訴求することは是非、やってもらいたいと思います。
一方で、材質については、あまり相談を受けないのが現状です。
私は、適切な包装資材を選定することは、食品の品質保持において非常に重要だと考えています。
食品の酸化、風味の損失、微生物の繁殖などを防ぎ、結果的に賞味期限を延ばす可能性があるため、この関係について具体的に解説します。
◆ 主要な包装資材と賞味期限の関係
① プラスチックフィルム
例.ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)
特徴: 柔軟性があり、耐水性・耐油性に優れている。フィルムの厚さや多層構造により、酸素や水分の透過を防ぐ。
賞味期限との関係: 酸素や湿気を遮断することで、食品の劣化を防ぎ、長期間の保存が可能。特に油脂を含む食品や、湿気に弱いスナック類に多く使われている。
② アルミ蒸着フィルム
特徴: プラスチックフィルムにアルミを薄く蒸着させたもの。アルミ箔は光や酸素を完全に遮断するため、非常に優れたバリア性を持つ。
賞味期限との関係: 光や酸素による劣化を防ぐため、風味を長期間維持することができる。特にコーヒーやスナック食品、油脂を含む製品に多く使われている。
③ 紙系包装材
特徴: パーチメント紙やクラフト紙は、通気性があるため湿気を調整しながら包装できるが、バリア性は低い。紙にプラスチック層を加えた多層構造の紙素材も使われてる。
賞味期限との関係: 通気性が高いものの、湿気や酸素の影響を受けやすいため、短期間の保存に適している。紙とプラスチックの組み合わせでバリア性を強化すれば、保存性を向上させることが可能。
④ ガラス瓶・缶
特徴: ガラスや金属缶は、酸素や光を完全に遮断する優れたバリア性を持つ。また、強度も高いため、内容物をしっかり保護できる。
賞味期限との関係: 長期間の保存が可能。特にジャム、ソース、缶詰食品などに使用され、開封しない限りほぼ品質が変わらない状態を保つ。
「食品の包装資材と賞味期限の関係」ついてまとめましたが、文字数の関係で書ききれなかったこともたくさんあります。
今回は触れていませんが、フィルムと品質保持剤の相性や、保管温度と包装資材の関係、輸送や陳列を見越した形状ついても相談に応じます。
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