新潟県よろず支援拠点コーディネーターの上村です。
皆さん「ローカルベンチマーク」という言葉をお聞きになったことがありますか?
「ローカルベンチマーク」とは、企業の経営状態の把握、いわゆる「企業の健康診断」を行うツールです。 通称「ロカベン」とも言われています。
これは、経済産業省が中心となって普及に努めている取組みであり、企業の経営者と金融機関や支援機関(NICO、地域の商工会議所や商工会等)などが、コミュニケーション(対話)を行いながら、ローカルベンチマークシート(エクセル)を使用して、企業経営の現状や課題を相互に理解することで、企業の経営改善や地域活性化を目指すものです。
ローカルベンチマークシートには、3つのシートがあります。
・「業務フロー・商流」…製品・商品・サービスを提供する流れを整理するシート
・「4つの視点」…非財務面で経営全体を様々な角度から整理するシート
・「財務分析」…6つの指標で財務状況を確認できるシート
※シートのイメージは以下となっています(経済産業省のパンフレットから抜粋)。
コロナ禍や物価高騰など、経営環境が大きく変動している昨今では、自社の「強み」(資産)を活かした経営が重要となっています。
会社の資産は、建物や機械、現預金など「目に見える資産」「数字で表せる資産」ばかりではなく、「人脈」「ノウハウ」「技術力」「ブランド」「チームワークの良さ」ど「目に見えない資産」があります。
「目に見えない資産」は数字に表すことが難しく、一見漠然としているため、なかなかその価値に気づくことができません。また、経営者の方々は「目に見える資産」や「数字で表せる資産」ばかりに目が行き、その少なさに自信を無くしてしまうケースが多いと感じます。
ただ、この「目に見えない資産」があるからこそ、企業は収益を出して継続・発展できるものといえます。この「目に見えない」自社の強みを再認識し、それを活かして経営改善や経営革新に結びつける経営を「知的資産経営」と呼んでいます。
興味を持たれた方は、経済産業省のHPで「ローカルベンチマーク」と検索すると、関連した情報やフォーマットを入手することができます。
作成する際は、経営者の方が一人で取組むのではなく、取引金融機関や顧問税理士、またはよろず支援拠点のコーディネーターなど、外部の専門家と一緒に作成することをお勧めします。
このシートを作成し活用していくことで、自社の強みを活かし、自信をもって事業を成長させていきましょう!!
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