新潟県よろず支援拠点コーディネーターの山崎です。
Z世代を中心に 「コスパ&タイパ」(コスパは、コストパフォーマンス(費用対効果)、タイムパフォーマンス(時間対効果)の略)が流行っているようです。
「コスパ」はかなり以前からトレンドでありましたが、「タイパ」はここ数年での流行語に見えます。
「タイパ」でよくある事例としては、動画を倍速で早送りしながら見るとか、時短家電に代表されるもので、やるべき時間を短縮できるなら購入するといった購買動向です。
確かに、「時間」という資源は、全ての人々に平等に与えられている資源であり、これを如何に効率的に活用するかという目線になることは悪いことはないかなと思います。
こういう視点をもったZ世代に対するには 様々な面で考える必要があると思っています。
- 消費者として
「コスパ&タイパ」重視の市場を相手にする場合には、それなりの世代の価値観を理解する必要があります。これらを重視する消費者はかなり手強い相手です。典型的な消費行動は下記です。
- SNSやデジタルに通じた人が多く、ネット上での比較や評判をもとにした厳しい購買判断
- 拘ったモノのだと、小さな比較要素であっても良いものを選ぶ。逆にこだわりのないものは安価であればいい。
- 気に入ればリピートするが、常に別の商品の探索を行うため小さな要素でも違いがあれば、別の商品やメーカに移る
拘った領域では、常にいいものを探しながら、合理的に判断する傾向が強い世代です。繋ぎ止めるにはきめ細かなフォローアップが必要であり、かつ、常に新しい価値を提供する必要があります。
- 企業の社員として
この世代を従業員として採用したと考えると、消費者とは別の理解が必要に思えます。
タイパ重視のいい面としては、下記のようなことでしょう。
- 合理的に作業を行う、プライベートと仕事をキチンと分けて動く
- 無駄な残業はしないし、周りに流されて残業するといったことが少ない
一方 企業人として要注意な面も存在します。
- すぐ結果を求めるので、考え方を学ぶより すぐ結果が出る手法を聞きたがる
結果、なぜこうするか、もっといいやり方はないかといったことを考えるより結果重視
基礎固めができていないのにすぐ結果の出そうな応用問題に取り組む
- 失敗を極度に嫌がる
新たな挑戦をするより、慣れた仕事をやりたがる
いい子の顔を演じやすく、いつも無理している
- 結果が出ないと、この職業に向いてないのではないかと次を探し出す
- 労働対価に見合ったと判断した仕事しかしない
コスパタイパ重視の社員は、ベテラン社員にとっては戸惑うことも多いのかもしれません。
しかしながら、これらの特徴も、人によってだいぶ異なりますし、「仕事の目的や意味」についてしっかりと話をすれば理解してくれる若者も多いと実感します。
「今の若い人は・・」とベテランが嘆くのは、ローマ時代からあったくらい古くからあることらしいです。しかし、その若い人たちの新しい価値観が、斬新な未来を生み出す可能性もあるのです。
若者は企業の未来を支えます。
いい面を活かして活力ある企業にするためにも、新しい世代と上手に付き合うことが大切だと思います。
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