皆さんはじめまして。新潟県よろず支援拠点コーディネーターの本間大輔です。
今年度の4月からコーディネーターとして、ウェブ戦略と経営改善の相談を主に承っております。
今日はECサイトの戦略についての話をします。皆さんの中でも、ECサイトを運営されている方もいらっしゃるかもしれません。では、そのECサイトに戦略はありますか?と質問されたらどう答えますでしょうか。
胸を張って「はい!」と答えられる方は、もしかしたら少ないかもしれません。
というのも、ECサイトの売上が上がらない…という相談の多くは、明確な戦略がないことが理由というケースが頻繁に見受けられるからです。
そこで今日は、特にリソースに劣る中小企業がECサイトで取るべき戦略についてお伝えします。
その名も「ランチェスター戦略」です。
ランチェスター戦略とは、弱者※が強者に勝つための戦略方法で、リソースで劣る中小企業が大企業に勝ち抜くために役立つ戦略といわれています。
※ランチェスター戦略では、市場占有率1位を強者、2位以下をすべて弱者と定義します
【弱者の戦略】
弱者がとるべき基本戦略は「差別化戦略」となります。強者や他者と違うことをしていくということです。戦い方としては、5大戦法があります。
局地戦:地域や領域を限定して戦うこと
接近戦:顧客に接近する販売経路をとること、営業活動を行うこと
一騎打ち:競合数の少ないところで戦うこと
一点集中:リソース(ヒト・モノ・カネなど)を集中させること
陽動戦:奇襲戦法。他社がやらないこと
弱者はこの5大戦法を駆使して差別化を行うことが基本戦略となります。特に中小企業では、自社のリソースが限られている企業が多く、その点からも、局地戦や一点集中の考え方はイメージが湧きやすいのではないでしょうか。
【強者の戦略】
強者がとるべき戦略は「ミート戦略」となります。他者が行うことを真似するということです。同様に5大戦法を見ていきます。
広域戦:地域や領域を限定しないで販売すること
遠隔戦:間接販売会社の力などを活用すること
確率戦:フルラインの品揃えをすること
総合主義:総合力で戦うこと
誘導戦:先手必勝のおびき出し作戦
強者はこの5大戦法を駆使して他者の真似をすることが基本戦略となります。
皆さんの会社は弱者か強者どちらに当てはまるでしょうか?おそらく弱者となることが多いのではないかと思います。ですので、弱者の基本戦略と5大戦法は必ず覚えていただきたいところです。
【弱者の戦略のECサイトへの応用】
今回は弱者であるブランド用品のECサイトを例に、弱者の戦略を応用してみます。
局地戦・一騎打ち:〇〇ブランドの市場で勝負する。○○ブランドの品揃えなら全国一を目指す!
一点集中:ブランドは〇〇のみ。ECサイトは自社サイトのみ。プロモーションはインスタとLINE公式アカウントのみ!
接近戦・陽動戦:LINE公式アカウントを通じて、顧客と欠かさずコミュニケーションをとる!インスタは毎日更新!
何となくイメージが湧きましたでしょうか?
これは実際に成功しているオンラインショップの事例となります。
「中小企業・小規模事業者」だから勝てないというわけではありません。弱者には弱者の戦い方があります。そのためにも「戦略」を身に付けて、戦っていきましょう。
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